【最大離陸重量25kg以上で審査基準追加】ドローンの飛行申請に与える影響は?

2021/9/3

2021/09/03

この記事の監修

行政書士/無人航空機従事者試験有資格者近藤 久夫

大学では理工学部機械工学科を専攻。卒業後は、半導体・液晶関連産業機械のエンジニアとして業務に従事。10年におよぶ技術系職の経験を有する。
2017年に行政書士資格を取得。技術と法律の相反する2つの視点から"空の産業革命と呼ばれるドローン産業"を支援している。

ドローンの重量によって許可承認申請の審査基準が違ってきます。実は機体重量が25kg以上になると審査基準が追加されます。では、追加される審査基準とは何でしょうか?

この記事を読むことで次のことが分かります。

  • 25kgの機体重量はどのように計算すればよいか?
  • 25kg以上で追加される基準は何か?

 結論は機体の重量が25kgをオーバーしたときの審査は厳しくなります。審査基準が厳しくなる分だけ許可承認をとるまでの時間が長くなりますし、書類作成も難しくなります。

Contents

ドローンの重量が25kg以上になると審査基準が厳しくなる

 

なぜ重量が25kg以上になると審査基準は厳しくなるのか

重量が大きくなった分だけ、墜落などの事故が起こったときの被害が大きくなります。考えられるリスクが大きいため、航空機相当の耐空性や信頼性が追加の審査基準で求められます。 

機体重量25kg以上基準は最大離陸重量を意味する

 では、ここで機体重量25kgについて詳しく見ていきましょう。この機体重量は”最大離陸重量”を意味しています。そして最大離陸重量とは、機体が地面から離陸(飛び立つとき)するときのものです。

最大離陸重量の解説

最大離陸重量は大きく”空虚重量”と”積載重量”の二つに分けれます。

そして”、”空虚重量”はバッテリーを除く機体構成の基本部品、”積載重量”はバッテリーや荷物を含めた追加部品です。

審査要領で定められている基準

 25kg以上で追加される審査基準は、審査要領に書かれています。その内容が以下です。 (※ただ審査要領を見るだけでは具体性に欠けています。)

  1. 想定される全ての運用に耐え得る堅牢性を有すること。
  2. 機体を整備することにより 100 時間以上の飛行に耐え得る耐久性を有すること。
  3. 機体と操縦装置との間の通信は、他の機器に悪影響を与えないこと。
  4. 発動機、モーター又はプロペラ(ローター)が故障した後、これらの破損した部品が飛散するおそれができる限り少ない構造であること。
  5. 事故発生時にその原因調査をするための飛行諸元を記録できる機能を有すること。
  6. 次表の想定される不具合モードに対し、適切なフェールセーフ機能を有すること。

想定される不具合モード

通信系統

・電波状況の悪化による通信不通

・操縦装置の故障

・他の操縦装置との混信

・送受信機の故障

推進系統

発動機の場合

・発動機の出力の低下又は停止

・不時回転数上昇

電動の場合

・モーターの回転数の減少または停止

・モーターの回転数上昇

電源系統

・機体の主電源消失

・操縦装置の主電源消失

自動制御系統

・制御計算機の故障

引用:無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領4-1-2

フェールセーフとは

 機械が誤作動や故障したときに働く安全機能です。ドローンで言うと、本体のバッテリーが切れそうになったり、送信機(プロポ)との通信が途絶えたりしたときにRTH(Retern To Home:元の場所に戻ってくる)機能が働くなどが挙げれます。

審査が厳しくなり、審査結果がでるまでの時間は長くなる

機体重量が25kg以上になると、25kg未満の場合と比較しても審査期間は長くなります。基準が追加された分だけ審査が厳しく行われることになります。追加の審査基準を充たす必要があるぶんだけ申請書類に書く内容が増えます。 

まとめ

機体の重量が重くなる分だけ審査は厳しくなります。そして申請書類が求める要求も増えます。追加される基準は審査要領で示されていますが、申請するにも何を書いたら良いか分からないことがあると思います。弊所では25kg以上の機体申請においても支援させて頂いていますので、お気軽にご連絡下さい。

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